2024年1月20日効果的な就職面接の準備とは?
★就職面接では誰でもあがっている
日本話し方センターのベーシックコースには、就職活動を控えた大学生も受講されています。
私は過去、中途採用の面接官として300回以上、就職希望の人と接してきました。
面接を受ける人は、ほとんど例外なく緊張しています。
その大きな原因は、事前に適切な準備をしていないからだと思います。
今回は、私の経験をもとに、就職面接に必要な準備の仕方をお伝えします。
★面接官としての視点
まず、私が面接官として、どのような視点で応募者を見ているかをお話します。
- どんな人柄か ~ 温厚か、前に出るタイプか、社交的か、おっとりタイプか など
- どんな価値観を持っているか ~ 出世したいのか、自身を成長させたいのか、人の役に立ちたいのか など
- 組織でどういう役割を果たす人か ~ リーダータイプか、ナンバーツータイプか、役割をきっちり果たすタイプか など
- 我が社で活躍できそうか ~ 物事の理解力があるか、粘り強さがあるか、責任感があるか など
そして、何よりも、「この応募者と一緒に働きたいと思えるか?」ということを見ています。
上のような視点からすると、丸暗記した答えを話してもらってもわかることは何もありません。
私は質問に対する話しぶりを見て「ああ、これは用意してきた回答を言っているな」と思ったら、その話はほとんど聞かずに次の質問を考えています。
そして、上のような視点で応募者を理解するために、様々な変化球的な質問をします。
例えば、こんな感じです。
- クラブ活動で皆が参加するように工夫した、ということですが、具体的にどういうことをしたのですか?
- 他にどういう工夫を考えましたか、そしてそれらをやらなかったのはなぜですか?
- 今から考えると、もっとこうすればよかったということを教えてください。
応募者が言葉でいくら良いことを言っても、本当にそう考え行動しているのかということを確かめたくなります。
その一番よい方法は、過去の行動とその時の気持ちや考えたことなどを具体的に質問することなのです。
そのために上のような変則的な質問をします。
★想定問答の丸暗記はやめるべき
私は以前から就活生が事前の準備として絶対にやってはいけないと思っていることがあります。
それは、想定される質問に対する答えを作ってそれを丸暗記することです。
日本話し方センターのベーシックコースを受講している就活生に聞いてみると、想定問答を作って丸暗記せねばならないと思っている人がとても多いです。
残念ながら、その準備の仕方では面接で上手く話せるようにはならないでしょう。
先に述べたように、覚えてきたことを話しても、それは面接官の判断材料にはならないからです。
面接官は応募してきた人がどういう人なのかを知りたいのです。
覚えてきたことをそのまま答えている姿は応募者の人となりを知る材料にはなりにくいのです。
★過去の実体験から話す材料を整理する
では、就活生の方はどういう準備をすればいいのでしょうか?
私がお勧めするのは、小学生から今まで経験したことの中から『心が動いたエピソード』を丹念に書き出してみることです。
うれしかったこと、悲しかったこと、誇りに思っていること、後悔していることなど。
上に述べたように、面接では具体的な行動を話すと説得力が格段に高まります。
であれば、その具体的なエピソードをまず書き出してみることから始めましょう。
手順は次の通りです。
- エピソードをできるだけ具体的に書く
- それらについて当時何を感じて何を考えたかを書く
- そのエピソードについて今改めてどう思っているかを書く
これをやってみると、今まで意識していなかった自身の価値観や行動の特徴などに気付けます。
自分はどういう人なのか、何を大切にしてこれからどういう人生を送りたいのか、ということがよりはっきりしてきます。
そうすると、自分がしたい仕事や入りたい会社がよりクリアに意識できるようになり、志望動機が説得力のあるものになってきます。
実際にやってみると、かなり時間がかかるし考えることに苦労します。
しかし、これをやれば、面接でどんな質問をされても答えることができます。
ぜひトライしてみてください!
★就活生の方はぜひ受講してください!
日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中コースでは、話し方全般について講義を行い、実習で改善トレーニングを行っています。
このカリキュラムは、採用面接で必要な、態度、表情、話し方、言葉遣い、話す内容などを網羅していますので、就活活動で必ずお役に立つ内容です。
また、ご要望があれば、上で述べたご自身の経験をもとに面接準備をする際のアドバイスもいたします。
まずは無料体験教室に参加して、ご自身でお確かめください!